should とought toの違いとは?

 
この記事を読むと
shouldとought toの基本的な使い方が分かります。

 

 

● みなさんこんにちは、まこちょです。

 

今回は助動詞shouldとought toについて学習していこうかなと思います。どちらも、「~すべきである」という日本語への訳し方が共通している語句です。学生時代には、書き換えが可能である、同じ使い方ができる、と教わった記憶がある人もいるかもしれません。

 

ですが、果たして本当にこの2つは同じ意味なのでしょうか?文法的なところから、それぞれが持つ意味合いまで、比較しながら見ていきましょう。けっこうこの2つ使い分けが深いですよ!

 

shouldとought toの基本的な意味を押さえよう

どちらも学生時代に「~すべきである」という日本語訳で教わっている人が多いかと思います。「義務」という言葉で覚えている学習者もいらっしゃることでしょう。

 

You should read this book.

「あなたはこの本を読むべきだ」

 

I ought to do the work.

「私はこの仕事をするべきだ」

 

こんな感じですね。

 

更には、その「~すべき」という意味から派生させた使い方もできます。意外にshould=ought toは「~すべきだ」の意味しか押さえてない人が多いんですよね。

 

この「~すべき」の手前には、「当然」という言葉が入り込んでいると考えましょう。「当然こうするべきだよね」とか、「当然こうするよね」とか、そんな感じです。

 

そこから、「当然こうなっているはずだよね」という、推量の意味合いに派生させていきます。「きっと~であるはずだ、当然~だろう」という意味合いですね。

 

She should be back soon.

「彼女はもうそろそろ戻ってくるはずだ」

 

This book ought to be useful for you.

「この本は君の役に立つはずだ」

 

こんな感じでも使うことができるんですね。まとめると

 

● should とought toの基本的な意味

  1. 「~すべきだ」
  2. 「~するはずだ」

 

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肯定文の形と疑問文の形

さぁ、ではこの二つの表現を使った分の組み立て方を見ていきましょう。意外と肯定文・疑問文ともども、表現の形が違うのがポイントですね。

 

肯定文の形

まずは基本的な形から見ていきましょう。どちらも主語の直後に入れます。また、その後に続く動詞は主語にかかわらず原形になります。

 

He attends the party.

「彼はそのパーティーに行く」

He should attend the party.

=He ought to attend the party.

「彼はそのパーティーに行くべきです」

 

attendのsがなくなりましたね。これが原形です。ought toに関しては、もともとought単体で「~すべきである」という意味合いがあり、その後ろは必ずto(+)動詞の原形をつなげましょうというルールがあります。ですから、いっそought toで1セットにして後ろを動詞の原形にするっていう助動詞っぽいルールとして定着させちゃおうよ、ということなんですね。

 

実はここが落とし穴になりかねないんです。どんな落とし穴になるのか、次から見ていきましょう。

 

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否定文の形

助動詞というカテゴリに入れられるものは、すべてその直後にnotを入れれば否定文が完成します。

 

He should not attend the party.

「彼はそのパーティーに行くべきではない」

 

ですが、ought toはちょっと厄介です。shouldの文と以下の文を見比べてみてください。

 

He ought not to attend the party.

 

ought to で助動詞1つ分、と捉えるのではなく、ought とto attendで分けて考えてしまうのですね。これが先ほどの「落とし穴」になります。

ought toを1セットとして捉えたままだと、ought to notという語順にしてしまいかねませんよね。

 

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不定詞to Vの否定形と一緒

to(+)動詞の原形 の部分を否定したいときには、toの直前にnotを置くという文の形にするという方法があります。(不定詞の部分だけを否定するというやり方です。)

I tried to break the dish.

「お皿を割ろうとした」

I tried not to break the dish.

「お皿を割らないようにした」

 

tryしたことは否定していないことが分かりますね。この要領でought toも文を組み立てていくわけです。

このように、ought とto 動詞の原形 で分けてあげると否定文の作り方も理解しやすいですね。

 

疑問文

助動詞は全て、それを主語の前に出してあげさえすれば完成です。

 

【肯定文】

He should attend the party.

「彼はそのパーティーに行くべきです」

【疑問文】

Should he attend the party?

「彼はそのパーティーに行くべきですか?」

 

こんな感じですね。肯定文と比較すると、主語との位置関係が逆転しているのが分かります。さて、ought toはいかがでしょうか。このought toの疑問文はちょっと気をつけましょう。

 

【肯定文】

He ought to attend the party.

 

【疑問文】

Ought he to attend the party?

 

ought he toという語順になっています。先ほどの、「oughtとto attendで分ける」という考え方がここでも必要になってくるんですね。

 

ought toで1セット、ではなく、oughtとto 動詞の原形 という根本的な分の組み立てかたから理解をしておくといいですね。

過去のことを話題に出す

今までは基本的な文法を見てきました。すべてHe should ( ought to ) attend the party. という例文を使っていましたが、ここで改めてこの例文の意味を見てみましょう。

 

He should attend the party. 「彼はパーティーに行くべきだ」

 

実はこの文、主語がもう一人隠れています。

 

そう、「行くべきだよ」と思っている「自分」です。この内容を表現している「話者」ですね。ですので、より細かく日本語を入れ込んでみると、

 

「彼はパーティーに行くべきだと、私は思うな」

 

ということになります。

 

ここで注目してほしいのは、「彼がパーティーに行く」タイミングと「私が思っている」タイミングです。

この場合は、「彼が<今・これから>そのパーティーに行くべきだ」と、「<今>私が思っている」といった感じで時間軸を表す言葉を入れることができます。shouldと思われているタイミングとattendされるタイミングにずれがほとんどないんです。では、こちらの日本語はいかがでしょうか。

 

「彼はパーティーに行くべきだった

 

文字数がちょっと増えただけですが、意味合いが全く変わってしまいましたね。彼は、パーティーに行かなかったのです。パーティーは、過去のことなのです。

タイミングのずれを見てみるために時間軸を表す言葉を入れてみましょう。すると、「彼が<過去に>パーティーに行くべきだった」と、「<今>私が思っている」となりますね。shouldと思われているタイミングとattendする(attendしなかった)タイミングがずれているのが特徴です。

 

そうなると、この意味合いは先のHe should attend the party.では表せなくなってしまいます。どうすればいいのでしょうか。正解はこちらです。

He should have attended the party.

「彼はパーティーに行くべきだった。(なのにしなかった)」

 

shouldの後ろがhave 過去分詞 の形になっています。完了形というやつですね。こいつを使ってあげることによって、先ほど日本語で見た「時間軸のずれ」が表現できるようになるわけです。

 

もちろん否定文でも使えます。

He should not have attended the party.

「彼はパーティーに行くべきではなかった。(なのに行ってしまった)」

 

日本語を見ると、どちらも「過去は~だったが(~しなかったが)本当は……」と「非難」ないしは「後悔」をしていることが分かりますね。言われた方は、今更そんなこと言わないでよ……と思ってしまいそうな表現ですね。もちろん、ought toにも適用可能です。

 

He ought to have attended the party.

 

もう否定文も作れますね?

 

He ought not to have attended the party.

 

先の、oughtとto~で分けて考えてあげれば、簡単に応用できますね。更に、should / ought toに含まれる「推量」の意味にも、この時間軸のずれを応用させることができます。

They should have returned home by midnight.

「彼らは真夜中までに帰宅していたはずだ」

 

こんな形です。

 

ですが、前後の情報がないと「帰宅しなくてはいけなかったのに(義務)」なのか、「帰宅していたはずだ(推量)」なのかが今一つ掴めません。

 

ですので、過去の出来事に対する推量を表したい場合には、

 

They must have returned home by midnight.

 

というように、mustで代用されることが多くあります。

 

まとめ

さて、ここまで文の組み立て方をご紹介しました。一気にまとめてみたいと思います。

 

(肯定文)

主語 should 動詞の原形

主語 ought to 動詞の原形

(否定文)

主語 should not 動詞の原形

主語 ought not to 動詞の原形

 

(疑問文)

Should 主語 動詞の原形 ~?

Ought 主語 to 動詞の原形 ~?

 

(過去のことを話題に出す)

主語 should have 過去分詞

主語 ought to have 過去分詞

 

should=ought toと覚えている方も多かったと思いますが、否定文や疑問文においてはshould=ought単体、と考えてしまった方が文は作りやすいですね。文法を中心に学習されている方は、ここまでがきちんと理解できれば十分です。

※上級者向け

shouldとought toは全く同じなのか?

実はこの二つ、根っこにあるものが違っています。ですので、結論から言うと「実はニュアンスが違う」ということになります。具体的には以下のような形です。

 

shouldは「自然の成り行き」、つまりは「今までの流れから空気を読む」というのが根本にあります。「今までの経験を踏まえると、こうなるよね」といったところです。自分の今までの経験、という主観が基盤になっているんですね。

You should read this book.

「あなたはこの本を読むべきだ」

 

例文の場合であれば、「this bookを自分が読んでみたところ、とっても面白い・役に立つものだった。だから、ぜひあなたも読んでみるべきだよ!」とオススメしているというわけです。

 

それに対してought toはもっともっと客観的です。法律、規定などについて述べるときに使うことが多い表現です。「規則で決まっているからしなければならない」といった感じですね。

 

I ought to do the work.

「私はこの仕事をするべきだ」

 

例文をより細かく解釈するなら、「この仕事は私がやることになっているものだ」といったところでしょうか。

義務の助動詞についてさらに深く学習したい方はこちらがオススメ

must、should、had betterの違いとは?義務を表す助動詞を徹底比較してみた

あとがき

いかがでしょうか。文法は、パターンが理解できれば幅広く応用が利きます。たくさんの文章、表現に触れていくことで理解を深めていってくださいね。

 

また、会いましょう。

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