この記事は
「先生、no oneとnoneっていったい何が違うのでしょうか?noneってnoとoneが合体しただけじゃないんですか?またnothingとの違いも教えてくれたらありがたいんですけど…」
と疑問に思っている英語学習者に向けて記事を書いています。
●みなさんこんにちは、まこちょです。
no oneとnoneの違い…この質問は実は多いですよ。形から見たらno oneが合体してnoneになったように見えますからね。
ですが実はこのno oneとnone、まったく違います。もっというとこれら2つとnobodyも全く使い方が異なるんですよね。
そこで今回はno one、none、そしてnobodyの違いを徹底攻略!
以下の記事を読むと、次の点であなたの英語力は向上します。
ぜひマスターして今後の英語学習にお役立てください。
no oneとnoneは全然違う
no oneもnoneも意味はズバリ「0」です。そう「0」なんです。意味は全く同じなんですよね。
そういう意味ではこの二つはとてもよく似ているのですが、使いどころは全く違う模様です。一つ一つ見ていきましょう。
none ⇒「人」限定の表現ではない
まずnoneですが、noneの意味は「誰も(ひとりも)~ない」「何も~ない」という意味になります。
この意味からすでにお分かりかと思うのですが、noneは何も【人だけ】に対して使われるわけではない、ということ。別に【もの】に対して使ったって構わないんです。
まずこの点がno oneとの決定的な違いになりますので注意しましょう。
またnoneは「人」「物」、つまり何にでも使えますから、いきおいこのnoneは「【人が】0なのか」それとも「【物が】0なのか」をはっきり書かなくてはなりません。その表現は
none of 人・物
という形で表現することになります。of以下がなかったら何がnone「0」なのか分からなくなりますからね。
なおof以下の名詞は複数形になるのですが、その時その名詞には、theなどの冠詞やmyなどの所有格をつけます。この点は入試でも頻出、ぜひ覚えておきましょう。
このof以下をつけた形はsome of ~やmost of ~など、意外に使いどころが多いです。ぜひ以下の記事で徹底的に学習することをおススメします。もちろん入試頻出です!
ここまでをまとめると
【noneの使い方】
- 意味:「0」
⇒「誰も(ひとりも)~ない」「何も~ない」 - 「人」にも「物」にも両方使える
- 使うときはof以下で「人」か「物」かをはっきりさせる。またof以下は複数名詞で、theや所有格を【必ず】つける
⇒ none of the / my +複数名詞(ただし不可算名詞は単数形)
例①
None of my friends can speak Chinese.
「私の友達の中で中国語を話せる人は一人もいない」
例②
None of the money was recovered.
「その金は一銭も取り戻せなかった」
例③
None of those buses goes [go] to Oxford.
「あのバスはどれもオックスフォードへは行きません」
ちなみに英文をじっくり見ていた人は気づいたかもれませんが、このnone of 複数形を主語(S)で使った場合、なんと「単数扱い」が基本です。これも入試で問われるポイントですね。
またこのnone of 複数名詞についてちょっとした注意点を。
先ほど、noneは「人」にも「物」にも使えるのが売りなので、どっちかをはっきりさせるためにnone of ~の形を使うのですが、もし事前にnoneを使っている対象が何であるか分かっている場合には、of以下をつけなくても分かるのでいらないんです。
例④
Who ate all the cake?! There’s none left!
「ケーキを食べた人は誰?!何も残っていないよ!」
この例文のnoneの使い方が典型です。前半の文で「ケーキ」のことを言っていますからあえてnoneの後にofを設けてnone of the cakeとする必要がないというわけです。
“How much gasoline is left in the tank?”
「タンクにガソリンはどれくらい残ってるの?」
“None, I’m afraid.”
「生憎(あいにく)ぜんぜん残っていないよ」
確かにof以下をつけると若干ウザいかもしれませんね。
このnoneは「人」「物」両方に使うことが可能、という点をよく押さえつつ次のno oneとnothing、nobodyを学習すると、完璧にこの3つの使い分けができるようになります。
nothing / no one / nobodyは「対象」が決まっている
no oneとnothingはnoneと違って対象が一点のみです。ここがnoneとの最大の相違点と言って良いでしょう。
- no one ⇒「人」に対して使う
- nobody ⇒「人」に対して使う
- nothing ⇒「物」に対して使う
そう、これらの「0」表現はそれぞれの対象が決まっているんです。noneは何でも「0」だったんですけどね。
これが表現にどのような影響を与えるかお分かりでしょうか?
さきほどnoneは何でも「0」の表現ですから、後ろにof~をつけて「0」の対象を【限定】しているわけです。そうしないと範囲が広すぎて「何の0だよ??」と私たちが悩んでしまうからですよね。
ところがnothing / no one / nobodyは対象が「何でも」じゃないんですよね。それぞれ対象は1つずつです。
ですからこの表現にはof以下をつけて対象を限定する必要がないですよね。
そう、このような理由からnothing / no one / nobodyは後ろにof~をつけて表現するパターンがないんです。これは非常に大きな違いですね。
例⑤
There is no one here!
「ここには誰もいないね!」
例⑥
Nothing worth doing is easy.
「やりがいのある事に容易なものはない」
例⑦
Nobody knows who he is.
「彼がだれであるかだれも知らない」
nobodyとno oneって何が違うのか?
ところで、noneとno one、nobodyの違いは分かると思うのですが、じゃあno oneとnobodyは何が違うんだよ?と思う人もいるのではないでしょうか?
実はこの2つ、しっかりと使い分けています。ちょっと確認してみましょう。この2つの違いを鮮明にした例文を用意しました。この2つの例文の違いが分かりますか?
例⑧
No one helped me.
Nobody helped me.
「誰も私を助けなかった」
うん?一見すると全く同じに見えますよね。
ですがこの2つは状況が全く違います。
no oneはある状況内で使う
no oneは例えばあるグループ内で「誰も~ない」という時に使います。つまりある程度の「枠組み内」で誰も~ないという時に使うんです。
ところがnobodyはそうではありません。nobodyは「不特定多数」の中で誰も~しないと表現するときに使うんです。
例えば上記の
No one helped me.
は「ある一定のグループ」があることが前提になっています。例えば「あるクラス内」かもしれませんし「喫茶店内にいる人たち」かもしれません。つまり数(人数)が確定していることが条件です。「特定できる人数のうち全員が~ない」となるわけですね。
Nobody helped me.
ところがnobodyになると、そのグループがいません。不特定多数で、何人いるか分からないですが「全員」というニュアンスになるんです「不特定多数の人のうち、誰も…」と言った使い方をするので覚えておいてください。
あとがき
今回はno oneとnone、nobody、nothingについてまとめてみました。
noneは人だろうと物だろうと「何でも…ない」と表現できるから特定するためにnone of~の形で表現するのに対して、no oneとnobody、nothingは初めから指すものが決まっているから、of~の形で表現する必要がない、という点が非常に重要ですよね。
実はこの点は入試問題で頻出であり、しっかりとした理解が求められる重要箇所なのですのでぜひ身につけていただけたらと思います。
また会いましょう!
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