なぜ動名詞を修飾するときは形容詞ではなくて副詞なのか?徹底的に考察してみたよ

やさしく語る英文法
 
 
この記事を読むと
動名詞句はなぜ「副詞」で修飾するのかが分かります。

 

● こんにちは、まこちょです。

 

英文法の単元に「動名詞」というものがあります。~ingを先頭に「名詞句」を作り、「~すること」と訳すのが基本的な使い方になります。名詞句ですから、S / O / C / 前置詞の後ろ(目的語のOと言います)になることが可能で、以下のように使うことができる便利なやつです。

 

動名詞句が主語(S)として

Studying English is important.

「英語を勉強することは大切だ」

 

前置詞 to の目的語(O)として

He is used to using this dictionary.

「彼はこの辞書を使うのに慣れている」

 

 

このように使いこなすとなかなか便利な奴なのですが、この前ある生徒が以下のような質問をしてきたんです。

 

 

「先生、動名詞を修飾するのは形容詞ですか、それとも副詞ですか?この前TOEICの問題をしていたらどっちを使ったらよいか悩んでしまったんですが」

 

といって以下のような問題を見せてくれたんです。

 

【問】

Mr. Wallace proposed some ideas for ____________ turning the business profitable.

(A) success
(B) succeed
(C) successful
(D) successfully

「ウォレス氏はそのビジネスが利益を生み出すようにとうまく転換させるためのアイデアをいくつか提案した」

 

この問題はTOEICのPART5によく出題される品詞問題なのですが、実は難関私大の正誤問題などにもよく見られるパターンの問題だったりします。

 

この文は前置詞forの後ろに動名詞句turning the business profitableが置いてある形です。この生徒が言うには、この動名詞句は「動名詞句」なのだから全体で名詞の役割を果たしているので、この句を修飾するのは、名詞を修飾する「形容詞」がふさわしいと思い(C)の選択肢を選んだそうです。

 

ところが正解は(D)の副詞なんですよね。

 

× successful turning the business profitable

successfully turning the business profitable

 

なぜ名詞句を修飾しているのに「形容詞」ではなくて「副詞」で修飾するのか、じつはこの点は大学受験だけでなくTOEICを毎回受験する人たちの間でもたびたび議論にのぼる難問です。

 

そこで今回はなぜ動名詞句を前から修飾するときは、「形容詞」ではなく「副詞」で修飾するのか徹底的に解説!動名詞というのはいったいどのような性質を持っているのか、ここで完全決着してしまいましょう!

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動名詞は「動詞」と「名詞」の両方の性質を持つ

動名詞というのはその名の通り動詞と名詞が合体したものです。つまり

 

 

動名詞=動詞名詞

 

 

このようなイメージを持つことが重要ですね。

 

ところでこの動名詞、合体したのは名前だけではありません。なんと「動詞」「名詞」の性質もそれぞれ両方から受け継いでいるんですね。つまり動名詞句というのは「動詞」と「名詞」の両方の性質を持っているということになります。

 

ところでここでみなさんに質問なのですが、「動詞」と「名詞」のそれぞれの性質って、具体的にどのような性質ですか?この辺が微妙だと動名詞句がどのような性格を持っているかが今一つ曖昧になりますのでしっかり理解しましょう。

 

● 名詞の性質

⇒ 英文の主語(S) / 目的語(O) / 補語(C) / 前置詞の目的語(O)になる

⇒ 形容詞によって修飾される

 

● 動詞の性質

⇒ 自動詞・他動詞の性格を持つ

⇒ 副詞によって修飾される

 

この2つの性質を「動名詞」は持っているということになりますね。そのとき、特に重要なのは動詞の性質の「自動詞・他動詞」の性格を持つの箇所です。ここが動名詞句をしっかり理解する分岐点になりますので慎重に読んでください。

 

実際に動名詞句を作ってみる

例えば英語で「知っている」といったらみなさんもお馴染み、knowですよね。動詞のknowは「他動詞」ですので、後ろには必ず目的語(名詞)が必要です。

 

…. know this book.

…. know(V) this book(O).

 

では、このknowを動名詞にして句を作ってみましょう。~ing形にすればよいのですから簡単です。

 

…. knowing this book.

 

これで「この本を知っている【こと】」になりました。ここで重要なのは、動名詞というのは「動詞+名詞」の性質を持っているのですから、~ingの形にしたとしても動詞が他動詞ならば、他動詞の性質を受け継ぐという点です。ですからこの例も、名詞のthis bookが後ろについているのは、knowが他動詞だからにほかなりません。つまり青い色の部分が動詞の性格が反映された箇所になります。

 

…. knowing this book.

 

そしてここが超重要ポイント!なのですが、動名詞句というのは別名「名詞のなりかけ」と言われているように、どちらかというと名詞よりは動詞の性質を色濃く残した表現なんです。ですから動名詞を修飾する場合は「動詞扱い」となり形容詞ではなく副詞で修飾することになっているのです。

 

動名詞句の最大ポイント
動名詞句は「~すること」と訳すが性質は動詞の色が強い

 

そりゃ動名詞は「名詞句」と学習しているのに性質は「動詞寄り」なんて分かりませんよね(笑)

 

~ingには「名詞」と「動名詞」がある!?

例えば先ほどのknowなのですが、knowの名詞はknowlegdeです。もちろん名詞ですからknowledgeの後ろに名詞を連続してつなげることは原則としてできません。間に前置詞を入れて表現することになります。

 

knowledge of this book

「この本の知識」

 

A knowledge of this book is essential.

「この本の知識は必須だ」

 

ではknowを動名詞として使うと他動詞の性格を持つ「動名詞句」になりますから、knowingの後ろにが直接名詞がつくことになります。

 

knowing this book

「この本(の内容)を知っていること」

 

Knowing this book is essential.

 

 

ところがここが厄介なところなのですが、knowにはもう1つの「名詞」としてknowingという形があるのです!名詞ですから、knowledgeと性質が同じ、つまり後ろには直接名詞が置けないので

 

Knowing of this book is essential.

⇒ knowingは「動名詞」ではなく「名詞」として使っている

 

と表現することになるんです。これはちょっとキツイですよね。

 

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There is no knowing…がnotではなくnoを使う理由

動名詞を学習するとイディオムとして以下のような表現を学習します。

 

There is no knowing what may happen.

「何が起こるか知ることは出来ない」

 

There is no knowing…「…を知ることはできない → わからない」の表現ですが、よく英語学習者の間で議論になるのは、このknowingは「動名詞」なのかそれとも「名詞」なのか?ということなのですが、分かりますか?

 

先ほど、「動名詞句」は「名詞よりも、どちらかというと動詞の性格がつよい」と学習しましたよね?この文も一見、knowingの後ろにwhat may happenという名詞節が直接ついていますから、knowingは「動名詞」のように見えます。

 

ところがknowing what may happen「動名詞句」だとするならば、この句を修飾するのは「副詞」であると先ほど学習しました。ところがこの文、knowing以下を修飾しているのは「形容詞」のnoなのです。繰り返しますが、動名詞句は絶対に「形容詞」で修飾することはできません。

 

そこで導かれるこの文の真相は…?

 

そう、実はこの文、what may happenの前にof(about)が省略されているんです。

 

There is no knowing of (about) what may happen.

 

つまりこのknowingは「動名詞」ではなく「名詞」として扱われているので、形容詞のnoで修飾しているのでした。したがってこの文は以下のように書き換えることも可能。よく大学入試(私立大)の書き換えに頻出します。

 

There is no knowledge of (about) what may happen.

 

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実際に問題に当たってみよう

この系統の問題は本当に多く出題される割には、みなさんのお悩みポイントになっていたりしています。ここでよくある問題(TOEIC問題)を実際に解いてみましょう。

 

【問】

One of the keys to _______ launching a new product is careful market research.

  1. successful 
  2. success 
  3. successive. 
  4. successfully

 

 

launching a new productの部分に注目してください。launch「販売する」は「他動詞」ですので後ろにa new productと名詞がくっついています。

 

つまりlaunching a new productは「動名詞句」。この句を修飾するには「形容詞」ではなく「副詞」にしなければなりません。答えはsuccessfullyの4が正解。

 

「新製品を販売するためのキーポイントは、入念に市場調査をすることだ」

 

successful 「形:成功した」
success 「名:成功」
successive. 「形:一連の」
successfully「副:うまく」

 

【問】それぞれの(         )に下から適切なものを選びなさい(中央大学)

「ときどき偶像を崇拝することは大切だ」

(1) (                  ) worshiping idols is important.

 

(2) (                 ) worshiping of idols is important 

 

  1. occasional
  2. occasionally
  3. occasion

 

ただ途中にofがあるなしでえらい違いです(笑)(1)はworship「崇拝する」に~ingがついたものですが、worshipの「他動詞」の性質が活きているのでしょう、後ろに直接名詞のidolsがついています。

 

つまりworshiping idolsは動名詞句だということ。動名詞句を修飾するのは「副詞」です。2.のoccasionallyが正解。

 

(2)はworshiping of idolsと間にofが入っていますよね。つまりworshipingはただの「名詞」として扱われているということです。したがってただの名詞を修飾するのは「形容詞」ということになりますね。答えは1.のoccasionalが正解となるわけです。正解できましたか?

 

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まとめ

 

 

さて、今回はいかがでしたでしょうか。動名詞句を修飾するときのまとめですが、

 

● 動名詞句のポイント

① 動詞+名詞の両方の性質をもつ

② 動詞>名詞の性格が強いために修飾語句は「副詞」で修飾

③ ~ingだからといっていつも「動名詞」とは限らない

 

以上の点に気をつけて学習してくださいね。

 

ではまた。

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