● こんにちは、まこちょです。
今回のテーマは英語学習者ならば一度は疑問に思う箇所なのではないでしょうか。それがremember(forget)+~ingの形です。なぜこの点が「疑問」に思うか分かるでしょうか。
rememberは後ろにto 不定詞、動名詞(~ing)を置くことができるのですが、それによって意味が変わってきます。簡単にまとめると
● remember to V :「(これから)~するのを覚えている ⇒ 忘れずに~する」
例
Please remember to lock the door.
「忘れずにドアのカギをかけてください」
● remember Ving:「~したのを覚えている」
例
Do you remember locking the door.
「ドアのカギをかけたことを覚えていますか」
つまりto Vは「これからのこと=未来」を表現するのに対して~ingは「~したこと=過去」のことを表現するという文法ルールがあるわけです。これは大学入試的も非常に重要なポイントですね。
to VとVingの違いについてもっと深く学習したい方はこちらへどうぞ
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ところがこの「過去」を表す動名詞~ingの表現について、生徒からの質問は多いんです。具体的にどのような内容かというと、
「先生、remember ~ingって『~したのを覚えている』じゃないですか?この表現ってremember having 過去分詞の形にしなくていいのですか?」
というもの。なるほど、これは鋭い質問です。なぜこの質問が「鋭い」のか分かる人は、この単元を一生懸命学習している証拠になるんですよ(笑)
そこで今回はなぜremember~ingはremember having 過去分詞にならないのかを徹底考察したいと思います。
ぜひマスターしていただいて今後の英語学習にお役立てください。
having 過去分詞(完了形の動名詞)を使う時
そもそもhaving 過去分詞は一体どういう時に使うのかちょっと確認してみましょう。
例①
She is proud that she is a teacher.
「彼女は先生であることを誇りに思っている」
この文章を動名詞~ingを使って書き換えしてみます。ちなみにこのthat S+Vの箇所を動名詞~ingに書き換えするというのは英文法の単元でも重要ポイントです。
She is proud that she is a teacher.
= She is proud of being a teacher.
このように書き換えられればokなのですが、このときの注意点として、この英文の主節の動詞はisで「現在形」、that節の中の動詞もisで「現在形」です。
このように主節の動詞と「時制」が同じ場合はis → beingのようにただ動名詞句に変えればいいんです。
ところが次の場合は工夫が必要でしたね。
例②
She is proud that she was a teacher.
今度はthat節のなかの動詞がwas過去形で主節の時制と違いますよね。こんな時は「主節と時制が違うこと」を~ingの形にしてもちゃんと表さなければなりません。
そのときにはhaving 過去分詞という形にして表現するんです。
She is proud that she was a teacher.
= She is proud of having been a teacher.
「彼女は(昔)先生だったことを誇りに思っている」
主節の動詞よりも以前のこと(つまり過去のこと)を表現するときはhaving 過去分詞で表現する、これを絶対に忘れないでください。
remember that S+Vの場合
では次の文章を同じように動名詞~ingを使って書き換えしてみましょう。出来るでしょうか。
例③
Do you remember that you loved him?
「あなたは彼を愛していたのを覚えていますか?」
主節とthat節のそれぞれの動詞の「時制」をチェックしましょう。するとこの文はrememberとlovedですから時制が違いますね。当然動名詞~ingに書き換えたとしてもhaving 過去分詞にして表現することになります。この辺は先ほどと一緒ですね。
Do you remember having loved him?
ところがremember(forget)の場合、次のように表現しても同じ意味になるんです。
Do you remember having loved him?
= Do you remember loving him?
これって不思議ですよね。なぜrememberとforgetはこのような表現が認められているのでしょうか。
もちろんremember having 過去分詞といってもいい
この表現はremember(forget)の動詞の性質によるところが大きいんです。
この2つの単語を使った英文というのは【文脈だけ】で時制の流れがはっきりしていることが多いのです。例えば
Iremember meeing him.
の文章ですが、この文は明らかに時の流れが
「彼に出会った」 ⇒ 「思い出す」となるのは明白です。ですから文脈から流れが【はっきりしている】場合はhaving 過去分詞を使わなくても分かるのでイチイチ表現しないでよいことになっているのです。
これはrememberのほかにforget(忘れる)、deny(否定する)、regret(後悔する)などの単語で起こり、全部が全部適応されるとは限らないということは覚えておいて良いでしょう。
したがって結論としてはremember ~ingが一般的で、remember having 過去分詞とわざわざ表現する必要もありませんが、別に間違いじゃない、という認識で問題ないということです。
まとめ
さて、今回はいかがでしたでしょうか。この点は初めて動名詞句の書き換え表現を学んだ英語学習者の特に質問が多い箇所になりますので、ぜひ雑学的に覚えてよくといいと思います。
ぜひ頑張ってください。
ではまた。
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