この記事は
「決定する」という単語はdecideとdetermineがあるかと思うのですが、この2つの単語は同じニュアンスで使ってOKですよね?まさか違いがあるんじゃないでしょうね???
と考えている英語学習者に向けて記事を書いています。
●みなさんこんにちは、まこちょです。
英語学習をしていると比較的早い段階でお目にかかることも多いdecideとdetermine。英語学習者のなかには、この2つは全く同じ意味だと考えている方も多いかもしれません。
ところがこの2つの単語ですが、確かに同じ部分もあるにはあるのですが、両方とも「決めた・決定した」と考えるのはちょっと早計です。つまり違いがあるんですね。
ところが英語学習をしていると学校の小テストとかでdecide=determineと安易に教えられてしまうことが多いので困ってしまいます。実はこの2つの単語ですが相手に与えるニュアンスはだいぶ違うのに。
そこで今回はdecideとdetermineの違いについて徹底解説!じつは思った以上にこの2つの単語は違う使い方をすることを学習しましょう。
この記事を最後まで学習すると
▶ この2つの単語を使い分ける方法が分かる
ぜひマスターしてただいて、今後の英語学習にお役立てください。
decideとdetermineの意味の違い
decideとdetermineは日本人からすると同じ意味で学習することが多いのですが、実はネイティブははっきりと使い分けています。
いろいろな用法の違いがありますのでちょっとまとめてみました。
decide「いくつかの選択肢から【決定する】」
decideの基本的な意味は「決定する」です。と書くと「知ってるよ!」と思わず返したくなる人もいるんじゃないですか?
ところがこのdecideを「決定する」と覚えてしまうと、次のような英文がじつは間違っているということすら気づきません。
例えば「私は先生になる決心をしています」という日本語を英作文させると結構な確率で以下のように書いてしまいます。別に文法的には間違ってはいません。
例①
I have decided to become a teacher.
どうもこれは日本語の意味で「決定する」と「決心する」を混同するすることによって生じる誤解かと思うのですが、
decideは【本人が確実にそれができる、という確証がなければ使うことができない表現】です。言い換えると【確実に開かれた選択肢の一つを決める】という意味なんですよね。
decideは「選択する」という点にフォーカスしているのがポイントです。
ただ単に何の根拠もないが「決意する」という意味ではdecideは使えないんですね。
例えば上の例文が教員免許をすでに持っている学生であったら問題ないのですが、単なる「願望」で小学生が言っているのだとしたら問題ありですよね。
だって小学生には「先生になる」ための確証となる部分が残念ながらないですから。
例①の英文でdecideを使うと、確実に先生になるためのレールがすでに目の前に開かれているイメージになります。例えば「教師免許」の国家試験にすでに合格しているとか。
こういった確実な根拠があって初めてdecideを使うことができるのを覚えておきましょう。
ですから例えば以下のような表現にdecideを使うとちょっとネイティブは「?」がつくのは理解しておくべきです。
例②
I have decided to go to Mars.
「火星に行くのを決めた」
「火星に行く」のは明らかに開かれた選択肢ではありません(現時点ではの話です)ので、この上の例文も「決心した」と「決定した」混同しているいい例かと思われます。
では「決心した」の意味で使うにはどうしたらいいか?そんな時にdetermineの出番です。
determine「決心する」
まず、形上のお話なのですが、determineはdetermine to Vという使われ方は間違ってはいないのですが、ネイティブではまず使いません。通常はbe determined to Vと言う形で使います。
例③
×She determines to become a doctor.
↓
〇 She is determined to become a doctor.
「彼女は医者になると決心している」
まずこの点が間違いやすいので注意しましょう。
また上の例③ですが、「彼女は強い決意を表した」という意味です。ただし医学部を卒業し、国家試験に合格した上での「決定した(決めた)」ではない、というところがポイントです。
根拠(確証)はないが決意を表明する場合にdetermineを使うということは覚えておきましょう。
ここでちょっとまとめておきます。
● decide
- ①「決定する」
- ②開かれた(確証のある)選択肢から1つに決めたという意味
decide
to make a choice or judgment about something, especially after considering all the possibilities or arguments
(引用:Longman現代英英辞典)
● determine
- ①「決心した」
- ② 確証はないが非常に強い「決心」を表すときに使う
- ③ be determine to Vという形で使うのが普通
determine
having a strong desire to do something, so that you will not let anyone stop you
(引用:Longman現代英英辞典)
その他のdecide
最後にdecideの語法をまとめておきますね。decideはdecide to Vという表現を中学の時に学習するものですから、この形しか認められないと勘違いしやすいのですが、意外にいろいろな形を後ろに持つ用法です。
以下にまとめましたので確認してみてください。
① decide on
decideの後ろに名詞を置くとき、decideは「自動詞」になるので、直接名詞を置くことができません。decide on 名詞とonを間にかませて表現します。
例
The government will decide on a new plan next week.
「政府は新しい計画を来週に決めるだろう」
② decide 疑問詞~
decideは後ろに疑問詞を置くことが可能です。特に疑問詞 to Vの表現を使って大学入試でトラップを仕掛けられる場合があるので注意が必要ですね。
例
Let’s decide what the subtopic of this project is.
「この企画のサブテーマを決めよう」
例
I can’t decide what to wear.
「私は何を着ようか迷っている」
よくdecideの表現がdecide to Vしか知らないで、上記のwhat to wearの部分のto不定詞をdecide toと置いてしまいドツボにハマってしまう受験生がいるので注意しましょう(笑)
③ decide that節
decideはthat節も後ろに置くことができます。
例
Why did you decide that he was from Virginia?
「ヴァージニアからきたという判断はどういう理由で?」
あとがき
今回はdecideとdetermineの違いについて解説しました。
私も中学のころにdecide=determineという感じで教わったことがありますので、実はこの2つは明確な違いがあったことを知ったときは衝撃でした。
ぜひマスターして今後の英語学習にお役立てください!また会いましょう。
decideを英作文で使うときの注意点をまとめた記事はこちらです。
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