● みなさんこんにちは、まこちょです。
英語には「起こる」の英語表現がたくさんあります。例えばざっと挙げるとoccur、happen、take placeなどがそうですし、もっと細かく言うとresult from、break out、coincide、transpireなど本当に多種に渡ります。
これらの「起こる」の表現ですが、日本語と違い英語は状況で使い分けていたりします。
例えば、occurとhappenですが以下のような場合にどちらを使うか分かるでしょうか。
例「私は、昨日何が起こったのか知らない」
I don’t know what (happened / occurred) yesterday.
happenとoccurのどっちを使ったらいいの?ってよく分からないですよね(笑)
そこで今回はこの「起こる」の微妙な違いについて徹底解説!実は面白い英語の「起こる」の使い分け、ぜひマスターしていただけると幸いです。
occur、happen、take placeの違い
happenの基本ニュアンスは「漠然と起こる」
まずは「起こる」の単語で真っ先に上がるのがこのhappen。しかも英語学習者のご質問も実に多い単語です(笑)
happenの「起こる」のニュアンスを一言で言えば「【予想外のことが】起こる」です。意外なこと、偶発的なことと言って良いでしょう。
そういえば日本語では「ハプニング」なんていう言い回しが定着していますよね。
したがって主語には明確に状況がはっきり分かるような主語が使われることがないんです。どちらかというと漠然とした「これだ!」と言えないような単語が主語になります。
例
Something has happened.
「何かが起こった」
→ somethingは「何か」を指す語ですが、かなり漠然としていますよね。つまり具体的に「何が」起こったのか分からない時にhappenは使うんです。
そのほかにはwhat やstrange things「奇妙なこと」のように具体性が全くない単語とよく使います。
ですから先ほどの問もwhatが主語なので「漠然」としています。したがってhappenedを使うと良いでしょう。
例
I don’t know what happened yesterday.
それに対してoccurはどうでしょうか。
occurの基本ニュアンスは起こる「物事」が具体的に分かる場合に使う
occurはhappenと違って「起こる」内容が具体的にわかる時に使います。「起こる」というよりは「生じる」と訳したほうがしっくりくるのはoccurのもつニュアンスのせいです。
したがって主語に「自然災害」などの具体的に起こったことが分かるものが主語になるのがoccurの特徴ですね。
例
The explosion occurred just after midnight.
「ちょうど真夜中に爆発が起こった」
例
The accident occurred yesterday.
「昨日、その事故が起こった」
ちなみにこのoccurとhappenの違いですが、次の例文が一番ニュアンスを理解するのにいいかもしれません。
例
The car accident occurred at night, but she doesn’t know what happened.
「その自動車事故は夜に起きたが、彼女はなにが起こったのか知らない」
● happenとoccurのまとめ
漠然としたことが起こる ⇒ happen
具体的に話者が「起こった内容」が分かる ⇒ occur
It occurred to 人 that S+V / to V
occurを語る上で欠かせない表現がIt occurred to 人 that S+Vの表現で、「that以下が人に思い浮かんだ」と訳します。
例
It occurs to me that I may have misunderstood you.
「君のことを誤解していたようだね」
例
It occurred to me that we should stop smoking right now.
「私たちはすぐに禁煙した方がいいと心に浮かんだ」
この文は先頭のItが形式主語(仮主語)で、真主語はthat以下になります。頻出事項ですのでしっかりと覚えておくと良いでしょう。形式(仮)主語についての詳細記事はこちらへどうぞ
⇒ 仮(形式)主語(目的語)のitを受ける真主語はto 不定詞、that節だけじゃない!
その他の「起こる」英語表現
「起こる」の英語表現はこれだけではありません。以下のパターンも同時に覚えておきましょう。
take place
happen / occurが「偶発的なもの」「予期せぬもの」が起こるときに使うのに対して、take placeは「あらかじめ【予定された】ことが起こる」時に使います。
例
His birthday party takes place next Sunday.
「彼の誕生日会は来週の日曜日に行われます」
※注意※
このtake placeはイディオム的に学習することが多いのですが、もともとはtake(V) place(O)とSVOの第3文型を取る表現でした。したがって以下のように「受動態」で表現することができないことも注意してください。
× His birthday party is taken place next Sunday.
「行われる」なんていう日本語につられて思わずbe + 過去分詞の「受け身」表現にしたくなりますができません。このパターンはよく入試問題のダミー選択肢として登場しますので気をつけてください。
break out
break out は主語が「火事・暴動・戦争」といった、非常に好ましくないもので、しかも突然勃発するときに使います。
例
A fire broke out in a neighborhood store last night.
「昨夜近所の店に火事があった」
(weblio辞書より引用)
coincide
coincideも「起こる」と訳すのですが非常に特徴があり、自動詞で後ろにwithを伴い
A coincide with B
と使います。このとき「AとBは同時に起こる」または「AはBに一致する」と訳すのでちょっとクセがありますね。
例
The earthquake coincided with the fire.
「地震が火事と同時に起こった」
例
Appearance seldom coincides with reality.
「見掛けと現実はめったに一致しない」
result from
この表現は「~生じる」という意味になり、因果関係を作る表現で有名です。
【結果】result from【原因】
「【結果】は【原因】から生じる」
と使うことに注意しましょう。
例
Accidents often result from carelessness.
「事故はしばしば不注意から生じる」
因果関係を作る動詞については以下の記事が参考になります
⇒ 因果関係を武器にする!!【原因→結果】を作る動詞はこれだ!
transpire
最後にちょっと難しい単語をご紹介します。この単語はかなり古い表現でhappenやoccurの代用として使われるのですが、最近では誤用扱いになり、happenのように「起こる」の意味で使うには大げさな表現です。
例
We’ll see what transpires.
「何が起こるか見てみよう」
(weblio辞書より引用)
あとがき
今回の「起こる」の表現ですがいかがでしたでしょうか。occur、happenのように日常でよくみる単語もあれば、transpireみたくめったに使われない単語もあります。その状況に応じて使い分けてくださいね。
また会いましょう。
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