● いつもありがとうございます、まこちょです。
以前There is構文について、なかなか奥が深いよと記事にしたことがあります。
このThere is~ 構文なのですが、~の後ろの分詞が続くパターンがあるんです。つまり形としては
There is 名詞 + 分詞(現在分詞・過去分詞)
となるのですが、この構文を苦手としている英語学習者が結構いらっしゃるんです。特に現在分詞と過去分詞の使い分けが今ひとつよく分からないという質問が多いですね。
そこで今回は英文解釈を通じて、このThere is 名詞 + 分詞(現在分詞・過去分詞)の構文を徹底攻略!ぜひモノにしていただいて、解釈の違いを感じていただければ幸いです!
現在分詞と過去分詞の使い分け
まずは実際に例文をもとにして、There is構文の現在分詞と過去分詞の使い分けはどのように行われているのかをしっかりつかんでみましょう。次の2つの例文をご覧ください。
例①
There is a boy running in the park.
例②
There is a boy bitten by a dog.
この2つの文は両方とも名詞の後ろに分詞が来ているタイプの文章なのですが、runnningは「現在分詞」、bittenは「過去分詞」です。
この前まではThere is a boyで両方とも同じですから、a boyの後ろが現在分詞になったり、過去分詞になったりするのは、前の文の「内容」は全く関係ないことが分かりますよね。
ではいったいどこが原因で分詞の形が変わったりするのでしょうか。
ポイントは、There is 名詞の「名詞」と分詞の関係で決まるんです。その関係とは
② 名詞と分詞が「受動関係(~される)」⇒ 過去分詞
実際に見てみましょう。例①は現在分詞が使われていますが、これは名詞のa boyとrunnningの間に「能動関係(~している)」の関係があるからです。
これらをより際立たせるために、名詞と分詞の間にbe動詞を補って考えてみると分かりやすいでしょう。
There is a boy running in the park.
↓
a boy is runnning in the park.
「少年は公園に走っている」
もちろん例②のほうも名詞と分詞の関係で決めるんですね。
There is a boy bitten by a dog.
↓
a boy is bitten by a dog
「少年は犬にかまれる」
このように分詞の形がどちらを取るのかはただ何となくフワッと決まっているのではなく、しっかりと名詞との関係で決まっていることをしっかり押さえることが重要です。
他にも何点か例を見てみましょう。
● There is 名詞+現在分詞(~ing)
例
There is a girl playing basketball over there!
「あそこでバスケットボールをしている女の子がいる」
● There is 名詞+過去分詞(~ed)
例
There was no food left
「食べ物は全く残っていない」
There is 名詞+分詞の英文解釈
では、以上をもとにして実際に英文解釈してみましょう。
【課題】
There are always people coming and going, ceaselessly discussing the latest experiment or theory, arguing in front of a blackboard or over cups of coffee.
【単語】
- ceaselessly 「絶え間なく」
- the latest~「最新の~」
- over the cups of coffee「コーヒーを飲みながら」
さてどうでしょうか。there is 名詞+分詞の構文、何も分詞は1つとは決まったわけではありません。
以上の文のように~ingがこれでもかと続いて解釈がやりづらくなることもしょっちゅうです。ぜひ粘り強く読んで見ることをおススメします。
解説
● There are always people coming and going,… ⇒ いきなりThere is 名詞+分詞の形になっています。coming and comingは「行ったり来たりしている」。
There is 名詞+分詞の構文でよくある質問に、「分詞を名詞にかける訳し方はどうでしょうか?」というものがあります。つまりこんな感じ。
There are always people ← [coming and going,…]
「行ったり来たりしている人がいる」
ところがこのThere is 名詞+分詞 構文というのは「名詞」をクローズアップする用法ではなく、「名詞が【何をしている】」のかを焦点にする構文です。
したがって、この構文では名詞に分詞を修飾する読みかたではなく、名詞を分詞の主語として、つまり名詞 (is) ~ing / ~ed 『名詞【が】~している / ~される』と読む癖をつけると良いでしょう。したがってここは
There are always people coming and going,…
↓
People are always coming and going,…
「人々【が】いつも行ったり来たりしている」
と訳すとバッチリです。
~ingが連続していてもあわてない
以下、~ing形が続きますがあわてちゃいけませんよ。一見複雑に見えますがこの文は
There are always people coming and going, ceaselessly discussing ~, arguing ~.
と~ingが連続して続いているんです。通常こういった同じ形が続く場合は、問う接続詞を使って A, B, and Cのように表現することが普通です。今回の場合で言うと
There are always people coming and going, ceaselessly discussing ~, and arguing ~.
となっていた方が私たちにとっては読みやすいのですが、連続した箇所を等位接続詞を使わないで続けることで、英文の【臨場感】を出すことが可能。
ですから実際にはand等の接続詞を「カット」して表現することも多いですね。したがってここは
「人々【が】いつも行ったり来たりして、~について絶えず話し合い、議論している」と疾風のごとく読み切ると良いでしょう。the latest experiment or theoryは「最新の実験や理論」
等位接続詞のまとめているものは?
● … in front of a blackboard or over cups of coffee.
⇒ 一見このorがつなげているものを見失いがちですが、こういう時こそ冷静に「等位接続詞のルール」を思い出すことが重要です。
ここでは一見分かりにくいのですが、in front of a blackboard or over cups of coffeeが、
前置詞+名詞 or 前置詞+名詞で同じ形のものをorで繋げているのをしっかり押さえておきましょう。(in front ofのような複数語句で構成されているものを『前置詞句』といいます)
<in front of a blackboard> or <over cups of coffee>
前置詞のoverには「~しながら」といった意味の用法がありビジネス英語では必須の言い回しになっています。
例
Shall we discuss that over some tea?
「紅茶でも飲みながらその話をしましょうか?」
訳「黒板の前で、あるいはコーヒーを飲みながら」
全訳はこちらになります。
全訳「人々が絶え間なく行き来し、最新の実験や理論について絶えず話し合い、黒板の前で、あるいはこーひーを飲みながら議論している」
あとがき
今回のThere is 名詞+分詞の構文は慣れてしまうと使い方も含め、意外にすんなり理解することができますので、きっちり押さえておきましょうね。
また会いましょう。
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