みなさんこんにちは、まこちょです。
英語の文型のなかでSVOC文型というのは独特な形をしていますよね。それゆえに訳出も難しく、なかなか苦手としている人も多いようです。
ですが、このSVOC文型の英文というのはいたる所で使われますので、「ま、いいや」で簡単に済ますことのできないのもまた事実。
そこで今回はこのSVOCの第5文型を徹底攻略して、スムーズに解釈できるようにしたいと思います。コツをつかむと実に簡単ですのでぜひモノにしていただければ幸いです。
SVOCの基本ルール
まず最初にSVOCの基本ルールをしっかり押さえておきましょう。このルールがそのまま解釈に直結しますからしっかり押さえてください。
● SVOCの基本ルール
- OとCの間に主語と述語の関係がある
- 訳し方「Sは【OがCだ】とVする」
例
The news made me happy.
「そのニュースは私を幸せにした」
↓
「そのニュースを聞いて、私は幸せになった」
この文はSVOCの第5文型でme(O) happy(C)の間に主語 → 述語の関係があることをしっかり意識しましょう。
例
I heard him mutter some words under his breath.
「私は彼が声をひそめて何かつぶやくのを聞いた」
I(S) heard(V) him(O) mutter(C) some words under his breath.
補語(C)の位置に来るのは何も形容詞だけじゃありません。動詞の原形や分詞(現在分詞・過去分詞)などいろいろな品詞を置くことができるんです。
この文もhim(O) mutter(C)の間に主語 → 述語の関係があります。
He muttered some words under his breath.
「彼が声をひそめて何かつぶやく」
(C)にto不定詞 / into ~ingが来た場合
さて今回のテーマなのですが、この(C)の位置にはto不定詞やinto~ingなどの形も来ることがあります。
ask A to do~なんていう形は中学のときに学習して覚えている人もいるでしょう。
ところが通常のSVOC文型のときはしっかりと【OはCだ】の関係を意識して訳すのに、(C)の部分がto不定詞やinto~ingの形になると途端にSVOCの基本ルールを忘れてしまう方がいるようです。
例
He permitted me to enter the room.
permitは「許す(許可する)」という単語ですが、後ろの形がpermit A to doとなっていることに注目してください。
そう、permitはSVOC文型を取れるのですが、その場合(C)の位置にはto不定詞を使うんです。つまりAとto doの間には「主語と述語の関係」があるということ。したがって
He(S) permitted(V) me(O) to enter(C) the room.
「彼は【私がその部屋に入る】のを許可した」
I enter the room.
「私がその部屋に入る」
と訳します。以下も同様に
例
My teacher advised me to study harder.
「先生は私にもっと勉強するように忠告してくれた」
me(O)とto study(C)の間に「主語 → 述語」の関係があることをしっかり押さえましょう。
I study harder.
「私が一生懸命勉強する」
これはinto~ingの形になっても変わりません。例えば
例
My parents persuaded my sister into taking the exam.
「私の両親は妹を説得してその試験を受けさせた」
persuadeは後ろの形は A to do / A into ~ingと両方の形を取れますが、Aとinto ~ingの間に「主語 → 述語」の関係があるのは変わらないのです。
My parents (S) persuaded (V) my sister (O) into taking(C) the exam.
My sister takes the exam.
「妹がそのテストを受ける」
SVOCポイントはOとCの間に「主語 → 述語」の関係、これだけは絶対に忘れないようにしましょう。
本日の課題
【問】次の英文を解釈しましょう
Arguing that Japan should grant foreign residents local suffrage just because South Korea allows its foreign residents to vote is beside the point.
【英単語】
- argue 「~だと主張する」
- grant =give A+B「AにBを与える」
- foreign residents「永住外国人」
- local suffrage「地方参政権」
- just because「単に~というだけで」
- vote「投票する」
- beside the point「的外れな」
今回のSVOCのポイントを踏まえて今回の文を解釈してみましょう。けっこう難しいですよ(笑)
【解釈】
● Arguing that … ⇒ 文頭の~ingの解釈は大丈夫でしょうか。じつはパターンが2種類しかないのでしっかり身につけてしまいましょう。
argueは後ろにthat節を取り、argue that S+V「SがVだと主張する」という形で使います。したがってthat節以下がどこまで範囲になるかは、
Arguing [that Japan should grant foreign residents local suffrage just because South Korea allows its foreign residents to vote] is beside the point.
なんとここまで。長いですね(笑)that S+Vの箇所にjust because S+V「単にSがVだから」という接続詞+S+Vの「節」まであるものだからこのように長くなっているんですね。この箇所はすべてshould grantを修飾していますよ。
allowはSVOC文型を取る
そしてこのjust because以下の文が今回のテーマです。この文はallow「許す」という動詞が使われていますが、この動詞、allow O to VとSVOC文型を取るのです。
したがって訳し方は「OがtoVするのを許す」です。この関係はしっかり解釈しましょう。
that節の中の解釈は「韓国が外国人永住者に投票を認めているという理由だけで、日本人も外国人永住者に地方参政権を与えるべきだ(ということ)」
つまりこの文は
Arguing [that ~] is beside the point.
とArguingがisの主語になっていることが分かったでしょうか。~ingが主語になっているということはこの~ingは「動名詞」。「~すること(は)」と訳していきましょう。
全体訳:「韓国が外国人永住者に投票を認めているという理由だけで、日本人も外国人永住者に地方参政権を与えるべきだと主張することは的外れである」
あとがき
さて、今回はいかがだったでしょうか。SVOCのCにはいろいろな形が来ます。大事なことは、どんな形であれSVOCであるならば【OはCだ】という主語・述語の関係が成り立つという点。
ぜひこの関係だけは忘れないでくださいね!
また会いましょう。

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